Wednesday, December 25, 2013

Alfresco Workdeskを触ってみよう

こんにちは。てらしたです。

先日、最近話題(?)のふるさと納税をやってみました。正直なところ特産品目当ての不純な動機だったんですが、やってみて気付いたのは寄附金(納税という名前が付いていますが実際は寄附になるみたいです)の使い途を指定できるということが意外に満足感をもたらしてくれるってことですね。自分が納めた税金が何に使われているかわからないという状況に比べて、すごく抽象的な表現になってしまいますが人の役に立った感が増すというか。僕は今回3つの自治体に寄附したんですが、全て子どもの教育に関する分野を選びました。過去の活用実績を見ると図書館の児童書コーナーを増設したとか、児童館に木製おもちゃを購入したとかいうものがあり、自分が寄附したお金がそういう風に使われていくんだなと想像できるというのはなかなか気持ちのいいものでした。完全に自己満足ですが。

さて、今回は前回の続きで、実際にWorkdeskを触っていこうと思います。

前回はWorkdeskをインストールしてログインするところまで確認しました。デモシナリオやWorkdeskの使い方の簡単な説明は、「Alfresco Workdesk Scenario Guide」というファイルに載っています。このファイルはログイン後、「文書化」というタブを開いたところにあるのでダウンロードしておくとよいと思います。

今回はその「Alfresco Workdesk Scenario Guide」のシナリオ(p.13〜)に沿ってWorkdeskを触ってみたいと思います。このシナリオはクレーム処理のワークフローで、顧客からのクレームが文書化され、Alfrescoに格納されている状態から始まります。その後、以下のような流れでクレームが処理されていきます。
  1. Workflow Start
    Post Office部門のユーザがクレーム処理のワークフローを開始する。
  2. Claim Processing
    Customer Service部門のユーザが内容を確認して、Technical部門またはBusiness部門に対応を依頼する。
  3. Technical Clarification / Commercial Clarification
    Technical部門またはBusiness部門でクレームが処理される。
  4. Solution Review & Claim Completion
    対応内容をCustomer Service部門でレビューし、顧客が満足していればワークフローが完了する。
それでは、1から順にやってみましょう。

1. Workflow Start


まずはPost Office部門のユーザとしてログインします。

ユーザ名:pou
パスワード:abs

「郵便局」というタブを開きます(日本語訳がイマイチですね・・・。元の英語がPost Officeなので仕方ないかもしれませんが)。「CLAIM.pdf」というファイルにカーソルを合わせて右クリックでコンテキストメニューを表示し、「起動ワークフロー(フォーム使用)」を選びます(この訳も「ワークフロー起動」とか「ワークフローを起動する」の方がしっくりきますね)。ちなみにここでアイコンをクリックするとファイルの内容を確認することができます。


ワークフロー選択画面で「クレーム対応」を選択します。


コメントと優先度を入力し、「起動」ボタンを押します。


これでPost Office部門のユーザの役割は完了です。ただ、この後Customer Service部門のユーザでログインすることになるのですが、Post Office部門のユーザとは見えるメニューや使用できる検索テンプレート(検索タブを開いたときに左ペインに表示されるメニュー)が異なるので、Post Office部門のユーザにはどのように見えているのか覚えておいていただければと思います。

2. Claim Processing


一旦ログアウトし、Customer Service部門のユーザとしてログインします。

ユーザ名:csu
パスワード:abs

ログインすると、Post Office部門のユーザとは見えているメニューや検索テンプレートの数が違うことに気付くと思います。これもWorkdeskの売りの1つで、ビジネスロールに応じてUIを変えることができるようになっています。この機能をうまく使うことで、そのユーザにとって必要なものだけ見せて業務に集中できるようにするということが可能です。

さて、ワークフローを進めるために「ケース管理」というタブを開きます。


説明およびタスクタイプが「Claim Processing」になっている、先ほど開始したワークフローのアイテム(上のスクリーンショットでは上から5番目)を右クリックし、「フォームを使用したステップの実行」を選択します(またはをクリック)。



必要事項を記入して「決定事項」欄でTechnical部門かBusiness(Commercial)部門のどちらに送るか選択し、「完了」ボタンを押します。今回はCommercial部門にしてみます。

3. Technical Clarification / Commercial Clarification


一旦ログアウトし、Business部門のユーザとしてログインします。

ユーザ名:bdu(Technical部門の場合はtdu)
パスワード:abs

同様に「ケース管理」を開き、アイテムを右クリックして「フォームを使用したステップの実行」を選択します(またはをクリック)。


必要事項を記入し、「完了」ボタンを押します。「商業面の明確化」というページタイトルが気になりますが、気にしないことにします・・・。ちなみに元の英語では「Commercial Clarification」になっていました。

4. Solution Review & Claim Completion


最後に再度Customer Service部門のユーザとしてログインします。

ユーザ名:csu
パスワード:abs

「ケース管理」タブを開きます。


説明およびタスクタイプが「Solution Review」になっているアイテムを右クリックし、「フォームを使用したステップの実行」を選択します(またはをクリック)。



必要事項を記入して「完了」ボタンを押します。「決定事項」は「Customer satisfied - problem solved」を選択します。

最後に、「ケース管理」タブのアイテムの説明およびタスクタイプが「Claim Completion」になるので、同じようにワークフローのステップを実行し、ワークフローを完了します。


以上でデモシナリオは終わりです。

途中から単にワークフローを回しているだけってかんじになってしまっていますが、このシナリオで出てきた画面以外も触ってみたり、裏側のリポジトリがどうなっているのかAlfresco ExplorerやAlfresco Shareで見てみたり、いろいろ試してみていただければと思います。

次回は手元のAlfrescoにWorkdesk用のサンプルアプリケーションをインストールする方法をご紹介します。

Wednesday, December 18, 2013

Alfresco Workdeskをインストールしてみよう

こんにちは。てらしたです。

もうすぐクリスマスですが、サンタさんは存在するという世界観を子どもに示すためにはサンタさんからのプレゼントとは別に親からのプレゼントを用意する必要がある、実際自分が子どもの頃はそうだったという話を今日メンバーから聞いて衝撃を受けています。たしかに、サンタさんからのプレゼント、おじいちゃん、おばあちゃんからのプレゼントがあるのに親からのプレゼントがないってのは不自然ですもんね。ん?でもそもそもサンタさんなんていないって言い切っちゃえばサンタさんからのプレゼントは必要ないのか。なかなか難しい問題ですが世の親御さんたちはみんなどうしているんでしょうか?

さて、今回から何回かに分けて、Alfresco Workdeskのインストール手順や使い方等を紹介していきたいと思います。Workdeskがどのようなアプリケーションなのかイメージを掴んでもらうためには実際にWorkdeskを触ってみるのが手っ取り早いと思うので、今回はその準備をしたいと思います。今回構築した環境を使って、次回Alfrescoが用意しているデモシナリオに沿ってWorkdeskの使い方をご紹介します。ちなみに、Workdeskとは?の説明については公式サイトを参照していただければと思います。

このブログでは基本的にCommunity Editionを使用していますが、Alfrescoのデモ環境に接続するために今回はEnterprise EditionのTrial版を使用します。まずはこちらからダウンロードして適当な場所にzipを展開しておきます。

次にTomcatをインストールし、webapps以下に展開したzipの中のbin/workdeskをコピーします(※)。
$ cp -a bin/workdesk <tomcat_dir>/webapps/
※今回は手元の環境のAlfrescoは使用しないため、Alfresco用のものとは別インスタンスのTomcatを用意してください。

実はWorkdeskのインストールはこれで完了です。Tomcatを起動して以下のURLにアクセスしてみましょう。

http://localhost:8080/workdesk

ログイン画面が開くはずなので、以下のユーザ名/パスワードを入力してログインします(なぜか結構時間がかかります)。

ユーザ名:csu
パスワード:abs


ログインできたら以下の画面が表示されます。現時点ではちょっと日本語がおかしいところがありますが・・・。


Workdeskではこの画面のタブの1つ1つや、検索画面の検索テンプレート(左ペインに並んでいるメニュー)の1つ1つに対して、ユーザのビジネスロールに応じて表示したり隠したりできるようになっています。そのあたりの機能は次回デモシナリオに沿って実際にWorkdeskを触っていく中でご紹介できればと思います。

ところで、このときWorkdeskがどこのリポジトリを見に行っているのか気になると思いますが、これはowbootstrap.xmlというファイルに設定されていて、デモ用の設定(opencmis_trial)では以下のリポジトリに接続するようになっています。

http://workdesk-trial2.alfresco.com:8080/alfresco

当然、このURLにアクセスして上記のユーザ名/パスワードを入力すればログインすることができます。次回Workdeskを触ってみるときに、Alfresco ExplorerあるいはAlfresco Shareから同じリポジトリを見た時にどのように見えるのか確認してみるのもおもしろいと思います。

Tuesday, December 10, 2013

Liferay 6.2の新機能と改良点

はじめに


こんにちは、かわべです。いつのまにか年末になっていて、時の流れの速さに驚きを隠せません。もっと時間が経ったとき、自分では2013年をどういう風に思い出すのかな、とちょっと考えてしまいました。緊張しながらブログを書いていたことを思い出すのかもしれないですね。

さて本日の記事は、ついにEnterprise EditionもリリースされたLiferay 6.2の新機能についてです。最近のポートレット紹介記事ではCE6.2を使っており、操作方法なども6.2に基づいて説明していたのですが、6.1までとの違いにも触れつつ改めてご紹介したいと思います。参考にしたのはこちらのリリースノートブログ記事です。


UIの刷新/UXの向上


6.2を試してみてまず気付くのは、やはりUIが大幅に変更されたことです。AlloyUI 2.0とBootstrapを使用して現代的なデザインに仕上がっています。上部のドックバーやコントロールパネルのUIも刷新され、直感的な操作が簡単になったと思います。UI/UXに関する変更点を機能別に見てみましょう。

モバイル利用の強化!

インストールするとデフォルトで設定されているClassicテーマはレスポンシブデザインに対応しています。さらに、Liferay6.2にはモバイル端末を想定したプレビュー機能が備わっているのです。サイドバーのディスプレイの画像ボタンをクリックすると、スマートフォンやタブレット端末の画面サイズでサイトがどのように表示されるか、PCのWEBブラウザから簡単に確認することができます。

縦にしたり、
横にしたり。


このプレビュー状態で操作もできます。ドロップダウンリストの形式も画面サイズに合わせてちゃんと変わっていますね。ディスプレイサイズは指定できるので、実際に利用される機器に合わせたプレビューをWEBブラウザからワンクリックで実現できます。

移動がわかりやすい!

これば右上部に表示されるドックバーの変更点です。
自分がメンバとなっているサイトへの移動と、


管理系画面への移動は別のドロップダウンリストとして表示されるようになりました。サイト管理画面とコントロールパネル(≒ポータル管理画面)も別項目として表示されています。


上のキャプチャはAdministratorとしてログインした場合のものなので全項目が見えていますが、権限を持たないユーザの場合は「システム管理」の移動ドロップダウン自体が表示されません。

小さな変化に思えるかもしれませんが、これで移動がとてもわかりやすくなったと思います。6.1系では連続して操作すると自分がどの管理画面にいるのか見失ってしまうことがあったのです・・・。でもこれでもう迷子になる心配はなさそうです。

ついでにここから移動できる管理画面も見ておきましょう。
  • サイト管理画面のUI

  • コントロールパネルのUI


また、ユーザ個人サイトの公開ページと非公開ページはそれぞれ「プロフィール」「マイダッシュボード」となり、ユーザ名から表示されるドロップダウンリストで移動するようになりました。


ページに追加するのが簡単!

サイドバーに「+」という追加ボタンが新しく登場し、ページにコンテンツを追加するときの手順がわかりやすくなりました。


以前にも「追加」というボタンはあったのですが、そこから追加できるのはアプリケーション(ポートレット)やページに限られていました。WEBコンテンツを追加したいときは「管理」から移動する必要があったのです。今回新しくなったこの「+」ボタンはページに対する追加機能を一手に引き受けるもので、コンテンツ、ドキュメント、ポートレット、ページ、全部ここから選択してページに追加(または新規作成してページに追加)することができます。

以上がUI/UXまわりの大きな変更点です。続けて他に変更・改良された部分を見ていきましょう。


カレンダ機能


カレンダ機能は6.1と比べて大幅に変わりました。
  • サイトが複数のカレンダを持てるようになった
  • サイトメンバごとに個人のカレンダを持てるようになった
  • リソース(会議室など)にカレンダを割り当てて管理する機能が追加された
そして、1つのカレンダポートレットで上記のような複数のカレンダを共有し、管理することができます。

カレンダポートレットをサイトページに追加し、カレンダと予定を追加してみたのが下の画面です。複数のカレンダがまとめて表示されていますね。


新規に予定を作成する際には各カレンダの予定を参照することができます。会議室や備品など、リソースの予約状況を確認しながらスケジュール作成ができるので、備品管理にも使えそうです。


機能の向上に伴ってUIも刷新されていますが、わかりやすく使い勝手もよくなったと思います。特に戸惑うことなく操作できるのではないでしょうか。


サイトの階層化


サイトに階層関係を持たせる事ができるようになりました。これによって、子サイトのメンバを親サイトのメンバだけに限定したり、親サイトのコンテンツを子サイトで表示したり、というようなサイトを跨いだユーザとコンテンツの管理が可能になりました。

サイトを新規追加するときに親サイトを選択するか、もしくは子サイトを作成したいサイトの管理画面から「子サイトを作成」すればOKです。


階層関係の深さに制限はなく、子サイトの下にさらに子サイトを作成することもできます。


ごみ箱の導入

 

 


削除したコンテンツをサイト管理画面の「ごみ箱」から復元できるようになりました。誤って重要なコンテンツを削除してしまった場合などは助かりますね。ごみ箱に入ったコンテンツは、指定した日数で自動的に削除されます。


ドキュメント&メディアポートレット


複数ドキュメントを追加する際、ローカル環境からドラッグ&ドロップで一気に追加できるようになりました。
 


また、フォルダを「購読」することで、フォルダに変更があった際にメールで通知を受け取ることができるようになりました。


おわりに


他にもエディタやステージング機能などに様々な改良がなされていますが、いったんここまでで区切ります。改良点についてもっと知りたい方は冒頭のリンクも参照してください。今回紹介した機能は簡単に体験していただけるのではないかと思いますので、以前のバージョンをご存知の方もそうでない方も、ぜひLiferay 6.2をお手元の環境で試してみてくださいね。私も引き続きLiferay 6.2を使用して、新しい気付きなどがあればこの場でご紹介したいと思います。

Tuesday, December 3, 2013

第19回Alfresco勉強会が開催されました

こんにちは。ISON彗星が近日点通過時に崩壊したというニュースを聞いて意気消沈気味のおおたにです。

 小さいときに父に連れられてハレー彗星を観測しに行って以来多少の興味をもってウォッチし続けているのですが、 久々のビッグニュースだっただけにちょっと残念です(歳がばれますねこれ)。 まだ一部の核か残骸が残ってるようですが、肉眼で見えるほどには増光しないようですし…。

さて、気を取り直して、先日行われた第19回Alfresco勉強会の発表内容について簡単に紹介したいと思います。

Online edit Office files with customized WebDAV

発表資料はこちら

まずは弊社戸谷からの発表で、MS Officeファイルをオンライン編集するためにカスタムWebDAVインタフェースを作成したという話しです。

Alfrescoは標準でvtiと呼ばれるSharePointエミュレーションモジュールがあり、このモジュールを通してMS Officeファイルをオンライン編集することができます。しかし、vtiはSharePointのコラボレーション機能もエミュレートするため、目的がオンライン編集だけだとするとtoo muchであり、実際にそれなりに負荷のかかるモジュールでもあります。そこで、オンライン編集に必要な最低限のメソッドだけを実装したWebDAVインタフェースを実装し、MS Officeでのオンライン編集を行う方法についての説明がありました。
ブラウザによってはWebDAVパス文字数に制約があり、パスに日本語などのMBCSが含まれているとエンコードされて文字数が膨れ上がって問題が発生することがあるため、パスを工夫する必要がある点など、WebDAVを利用したアプリケーションの設計/実装についての実践的な内容を知ることができました。簡単なデモも行われ、確かにオンライン編集が実現できていることが確認できました。

AlfrescoのTable Viewをカスタマイズする

発表資料はこちら

次は自分の発表で、Alfresco 4.2.dで新しく実装されたTable Viewのカスタマイズ方法についてお話ししました。

Alfresco Communityでは4.2.dにおいてUIまわりでいくつかの大きなアップデートがあり、Table View(コンテンツ一覧を表形式で表示するもの)もこのバージョンで追加されたものの1つです。カスタムモデルなどを追加している時、標準のTable View表示項目以外にカスタム項目も表示したいよ、というような場合にどのように新しいTable Viewを追加(もしくは既存のものの更新)を行うかを説明しました。
Alfresco 4.2.dの新機能の紹介から始め、カスタムモデルの追加方法とTable Viewのデフォルト定義の確認、カスタムTable Viewの追加とデモを行いました。GUI上で表示カラムを設定/管理することまではできないのですが、xmlレベルの記述追加だけで簡単にカスタムTable Viewを追加できることを、デモを交えて説明しました。


次回、第20回Alfresco勉強会は1月29日(水)を予定しています。Alfrescoについて発表をしたいよ、という方を含め、たくさんの方のご参加をお待ちしております。参加登録はこちらからお願いします。

Friday, November 22, 2013

Liferay Documents and Mediaポートレットの紹介

こんにちは、かわべです。寒くなってきましたね。電車に乗ったり人の多い場所に行ったりする機会がめっきり減ったので、この冬は風邪を引かずに越せるのではないかとちょっと期待しています。ひとりぐらしの風邪はつらいのです!

ブログを書くのも数回目になったので、導入部分もちゃんと書いてみました。さて、本日の記事ではLiferayのドキュメントとメディアポートレットについて紹介します。

はじめに

 

Liferayでは「ドキュメントとメディア」というポートレットを通じてリポジトリを利用することができます。ここでいうリポジトリとは、ローカル環境に保存するようにオンラインのファイルサーバにファイルを保存する機能です。ファイルサーバと同様に、フォルダを作成して階層的な管理ができます。ファイルはドキュメントに限らず、音楽、画像、動画などといったメディアファイルでもOKです。デフォルトの設定ではLiferayが稼働するサーバがリポジトリとなりますが、CMISに準拠した外部のリポジトリを連携させ利用することもできます。

リポジトリに保存するファイルには、社内やチームのルールに合わせて管理しやすくするための仕組みとして「タイプ」と「メタデータ」を設定することができます。Webコンテンツの説明時に出てきた「カテゴリ」と「タグ」も設定可能です。

詳細はポートレットを使った作業を通して見ていきましょう。ドキュメントとメディア管理のポートレット、表示のポートレットを順番に紹介していきます。
前回と同じくLiferay CE6.2を使用し、特に記述がない限りSite Ownerのロールを備えたユーザで作業をやっていきます。

「ドキュメントとメディア」ポートレット


これはドキュメントリポジトリへファイルを追加したり、ファイルを編集したりするための管理ポートレットです。上部のドックバーからアクセスする管理画面に表示されるものと同じで、管理画面へのショートカットとして機能します。
 
こちらのポートレットは1ページに1つしか追加できず、同一サイト内ならば別のページに追加しても表示される内容は同じです。Sample Companyサイトのページに追加したところが以下です。


ファイルの追加

リポジトリにはまだ何もないので、ファイルを追加するところからやってみます。「追加」をクリックすると、追加可能なファイルのタイプが表示されます。

 
タイプとは、ファイルに設定したいメタデータを集合的に管理するための概念です。今回はContractを選択して、契約書を追加してみます。アップロードするファイルを選択し、
メタデータを設定します。


"Effective Date", "Contract Type"などの契約書を管理するためのメタデータが設定可能となっています。

保存をクリックすると、リポジトリにファイルが保存されました。この時点でファイルは別のユーザからもアクセスできるようになります(もちろん権限次第ですが)。


ドキュメントに対するアクション

では続いて、リポジトリ内のファイルに対してどのような操作が可能かを見ていきます。一覧表示の状態でファイル右側に表示される▼をクリックすると、そのユーザが可能な操作が表示されます。



今はSite Ownerなので何でもできます。だいたい名前の通りですが、少しだけ説明を。

  • 「編集」とはファイル自身(ここまでの例だと契約書として保存したWordファイルの中身)を編集するわけではなく、ファイルのメタデータを編集します。例えばタイトルやタイプを変更したり、どのファイルを指し示すかも変更できます(別のファイルをアップロードします)。
  • 「チェックアウト」をすると、自分がファイルを編集している間に他のユーザが編集できなくなります。編集後、保存とチェックインをすると変更が反映され、バージョンが自動的に更新されます。
チェックアウトすると鍵マークが表示されます。



Contractのメタデータのひとつ、"Status"を更新して、保存とチェックインをしてみると、



こんなふうにバージョンが更新されます。
  • 「チェックアウトのキャンセル」をすると、ファイルのバージョン更新は行われず、再度他ユーザも編集可能となります。 

ドキュメントタイプとメタデータセットの管理


権限をもつユーザならばタイプ(ドキュメントタイプ)を作成することもできます。タイプを適切に作成すれば、一貫性のあるファイル管理が容易になります。
例として「職務経歴書」というタイプを作成し、メタデータを関連付けてみます。

タイプの作成は「管理」から行います。



「ドキュメントタイプ」を選び、「追加」をクリックすると、新規ドキュメントタイプの追加画面へ遷移します。名称、説明、メタデータを定義します。



  • 「メインメタデータフィールド」で作成するのは「職務経歴書」というタイプに固有のメタデータです。
  • 「追加メタデータフィールド」は他のタイプと共通メタデータを使用したい場合に設定します(今回は設定しません)。

タイプを作成すると、新規追加や表示フィルタリングの選択肢としてそのタイプが表示されます。



すでに作成済のファイルを「編集」すればタイプを変更し、そのタイプに必要なメタデータを設定できます。いったん「通常のドキュメント」として追加したファイルのタイプを今作成した「職務経歴書」へと変更してみると、こんな風に編集できます。



職務経歴書にこんなメタデータが必要なのかというところは置いておいてください・・・例なので!

「ドキュメントとメディアディスプレイ」ポートレット


もう1つのポートレットの紹介へ移ります。といってもこちらはごく簡潔に。「ドキュメントとメディアディスプレイ」ポートレットは、リポジトリ内部のファイルを表示させるために使用するポートレットです。このポートレットは1ページ内に複数配置できます。配置後は、こんな設定が可能です。




リポジトリ内のどのフォルダをルートとするかを選択して、そのフォルダ内のファイル、サブフォルダを表示させます。検索バー、アクションなどを表示させるかどうか選択できます。



こんな感じに表示できます。

プレビュー機能


両方のポートレットに共通する機能として、ファイルのプレビュー機能があります。PDFファイルの場合、特別な設定をする必要はありません。PDFファイルを保存すると、自動的にプレビューが表示されます。



PDFファイル以外もプレビューしたい場合は、少し設定をしてアプリケーション(ImageMagick, OpenOfficeなど)とLiferayを連携する必要があります。これはAdministratorとして、
コントロールパネル→編集→サーバ管理→外部サービスから設定することができます。


おわりに

 

ドキュメントとメディアポートレットについて、少しでもイメージを持っていただけたら幸いです。次のLiferayの記事では6.2の新機能を紹介しようと思います。引き続きよろしくお願いします。

Wednesday, November 13, 2013

Liferay Webコンテンツ表示ポートレットの紹介

こんにちは。かわべです。
今回はLiferayのポートレット群の中でも使用頻度の高い、Webコンテンツ表示ポートレットについて紹介します。紹介にあたって使用するのはLiferay CE6.2です。何気なく進めていきますが、こちらは2013年11月にリリースされたLiferay CEの最新バージョンです。6.1と比較すると全体のUIが刷新されていることがわかります。もちろん変更されたのは外観だけでなく、新たに追加された機能もあるので、EEがリリースされたらそのあたりの話もしていきたいと思います。

はじめに


WebコンテンツというのはLiferayが管理するHTMLページのようなものです。Liferayには多様な機能がありますが、まず中心的な機能としてコンテンツの管理があります。だからこそWebコンテンツの扱いは直感的に可能になっています。Webコンテンツの作成、それを表示するためのポートレットの配置、どちらもHTMLの知識がなくても、簡単な操作のみで意図した画面を作成することができます。
Webコンテンツ表示ポートレットを利用すれば、1ページ内に複数のWebコンテンツを好きなレイアウトで表示させることができます。編集や権限設定はページ単位ではなくポートレットごとに行うため、Liferayを利用せずに作成するページよりも細かく、かつ簡単に設定できます。もちろん、Webコンテンツにはテキストだけでなく画像や動画なども含めて取り扱うことができます。

それでは、Webコンテンツ表示ポートレットを利用して、サイトページにWebコンテンツを表示させてみましょう。

なお、今回は以下の手順はすべてSite Ownerのロールを割り当てたユーザで行っています。(権限については記事の後ろの方で少し触れています)

Webコンテンツ表示ポートレットの追加

 

まずは、Webコンテンツを表示させたいページに移動します。そこで画面左に表示される「+」をクリックします(こちらはCE 6.2から追加されたボタンです)。左側に表示される「追加」画面から「アプリケーション」を選択すると、現在のページに追加可能なポートレットの一覧が表示されます。


「Webコンテンツの表示」ポートレットは「コンテンツ管理」ポートレット群の中にあります。

ポートレット名の先頭に表示されるアイコンによって、単一ページに複数追加することが可能か否かが判別できます。「Webコンテンツの表示」は複数追加可能なポートレットです。ポートレットの横にある「追加」をクリック、もしくはポートレット名をページへとドラッグすれば、ポートレットの追加は完了です。

 
ポートレットには「このポートレットに表示するWebコンテンツを選択するか新しくWebコンテンツを追加してください。」という文言が表示されています。

「表示させるWebコンテンツの選択」をクリックすると、既存のWebコンテンツから表示させるものを選択できます。「追加」をクリックすると、Webコンテンツを新規追加するための画面へと遷移します。

今回は「追加」をクリックし、このポートレットに表示するWebコンテンツを新規追加します。

Webコンテンツの追加

 

Webコンテンツの作成には、効率よく目的に沿ったものを作成するために「ストラクチャ」と「テンプレート」という仕組みが用意されていますが、今回は「デフォルトのストラクチャ・テンプレートなし」でいきます。

Webコンテンツはブラウザエディタから作成するため、HTMLの知識がなくても問題ありません。


手元でいい感じの写真を探したところ、先日社員旅行で訪れた北海道の写真が発見されたので、これを使いながらコンテンツを作成してみます。写真のアップロードなども画面から簡単にできます。ブログの記事を書くのと同じですね。

知識のある人向けにはHTMLタグを直接操作できるモードも備わっているので、複雑な作りにすることもできます。


後のコンテンツ管理のため、コンテンツに「カテゴリ」「タグ」を設定することもできます。
  • カテゴリは、管理者が事前に作成した項目から選択します。カテゴリが作成されていない場合は設定できません。
  • タグは、既存タグの選択だけでなく、コンテンツの作成者自身も追加することができます。
下の画像では、カテゴリに「イベント」、タグに「2013」「写真」を設定しています。




スケジュールでは「公開開始日時」「公開終了日時」「レビュー日時」を指定することで、Webコンテンツの表示期間を設定できます。指定日にのみ公開したい、という要望も簡単に叶えられます。



コンテンツを作成し、諸々の設定を終えたところで「公開」をクリックすると、


Webコンテンツを作成し、表示させることができました!ブラウザエディタの操作だけで完了です。

同じ手順を繰り返せば、Webコンテンツ表示ポートレットを複数並べることもできます(ポートレットを横に並べたい、いや縦に並べたい、というようなページレイアウトはページ設定で変更可能です)。


左側に表示される目のマークをクリックすると、マークがオレンジ色になり、編集権限のないユーザとしての表示確認モードになります(上の画面)。

再度目のマークをクリックすると下のように緑色に戻り、編集・設定モードとなります。


このモードではWebコンテンツを編集(更新)することや、ポートレット内に表示されるWebコンテンツを変更することができます。

Webコンテンツの追加(他の方法)

 

Webコンテンツの追加画面へは、別の場所から遷移することもできます。
上部の「システム管理→サイト管理→コンテンツ」でも遷移可能です。



ページ左側の「+」をクリックすると表示される追加画面からの「新規追加→Webコンテンツ」でも追加画面へ遷移します。この場合、現在いるページにWebコンテンツ表示ポートレットが自動的に追加され、その中に作成したWebコンテンツが表示されるところまで行われます。



権限(ロール)について

 

今回はSite Ownerのロールですべての作業を行いましたが、Liferayでは細やかな権限設定が可能なので、今回行った以下のような作業を分担させることができます。
  • ポートレットの追加
  • コンテンツの追加・編集
  • ポートレットに追加するコンテンツの選択
  • 表示されるコンテンツの承認(※ワークフローを連携させて実現)
たとえば、サイト全体の複雑なポートレット構成は管理者が担当し、表示させるコンテンツの作成は技術知識のない担当者に任せる、といった運用が可能です。

また、Webコンテンツポートレット自身にも適切な権限を設定すれば、ユーザによって見えるコンテンツ・見えないコンテンツを管理することができます。

このような権限管理は、Liferayのようなポータル製品を利用してサイトを管理するメリットのひとつだと言えるでしょう。

その他の機能

 

ポートレットに表示させるWebコンテンツを選択する際、様々なオプションがあることに気付かれると思います。それぞれを有効にすることで、名称通りの機能が利用できるようになります。

 
必要に応じてこれらのオプションも使用すれば、より目的に沿ったWebコンテンツの扱いが可能になると思います。

おわりに

 

例として作成したのがシンプルなWebコンテンツ(そしてページ)であるため、Liferayの魅力が伝わりきっていないのではないかという懸念はありますが、めげずに次のLiferayの記事では同じく基本的な部分である「ドキュメントとメディア」ポートレットについて紹介をしようと思います。引き続き参考にしていただければ幸いです。