というわけで、今回はActivitiというBPMエンジン(ワークフローエンジン)について、標準で付いてくるツールの使い方について説明しようと思います。なお、インストール方法については「Activiti BPM Platformことはじめ(インストール方法とか)」に書いてありますので参照してください。以下の内容はこの記事に従ってActivitiがインストールされていることを前提としています。また、以下の内容は現時点での最新バージョンである5.13に基づく記事となっています。
Activiti Explorer
まずはActivitiが標準で用意しているGUIであるActiviti Explorerを見てみましょう。ローカルPCでアプリケーションサーバが稼働しているとして、http://localhost:8080/activiti-explorer/ にアクセスし、ユーザIDとパスワードを入力します。まずはユーザkermitでログインします(パスワードもkermitです)。
タスク画面
ログインすると以下の画面が表示されます。もしくは画面上部の「Tasks」をクリックすると表示されます。この画面では、ユーザに関わるタスクを確認することができます。この画面で確認できるタスクは以下のとおりで、これら一覧画面でタスクをクリックすると、そのタスクの詳細が表示されます。
- Inbox : 自分がアサインされているタスク
- My Tasks : 自分がオーナーのタスク
- Queued : 自分が所属するグループがアサイン候補となっているタスク
- Involved : 自分が関係するタスク
- Archived : 完了済みのタスク
タスク詳細画面では、以下のようなことが行えます。
- 期限、優先度、概要の確認や変更(クリックするとインライン編集できます)
- オーナーや担当者の変更
- クレーム処理
- サブタスクの追加や確認
- ファイルの添付
- フォームへの情報の入力や、承認/却下/完了等のアクションの実行
- アクティビティストリームの表示やコメントの追加(画面右側のEvents欄)
プロセス画面
画面上部の「Processes」をクリックするとプロセス画面が表示されます。この画面では以下のことが行えます。
- My instances : 自分が開始したプロセスの確認とプロセスのキャンセル
- Deployed process definitions : 利用可能なプロセス定義の確認とプロセスの開始、編集可能なプロセス定義への変換
- Model workspace : 編集可能なプロセス定義の確認と、プロセス定義の新規作成・インポート・編集など
レポート画面
画面上部の「Reports」をクリックするとレポート画面が表示されます。この画面では、レポート定義とそれに従ったレポートの確認、レポート条件の保存とその呼び出しが行えます。レポート定義についてはまた別の機会に説明したいと思います。
管理画面
画面上部の「Manage」をクリックすると管理画面が表示されます。この画面は管理者向けの画面で、以下のことが行えます。
- Database : データベースのテーブルに格納されたデータの閲覧
- Deployments :プロセス定義のデプロイ、アンデプロイ、確認
- Active Processes : 現在利用可能なプロセス定義の確認、利用停止
- Suspended Processes : 利用が一時的に停止されたプロセス定義の確認、利用停止の解除
- Jobs : 現在実行中のジョブ
- Users : ユーザ設定
- Groups : グループ設定
- Administration : DB設定の確認や現在回っているプロセス・既に完了したプロセスの確認
基本的には、プロセス画面のDeployed process definitionsからプロセスを開始し、各ユーザがタスク画面でタスクを処理するという流れになります。例えば、デフォルトで登録されているVacation requestのワークフローを実行してみましょう。
1. 「Processes」→「Deployed process definitions」をクリックし、「Vacation request」を選択して「Start process」をクリックする
2. プロセス開始フォームに情報を入力し、「Start process」をクリックする
3. Vacation requestプロセスはManagementグループがアサイン候補となっているので、クレーム処理を行います。Managementグループのユーザ(kermitもしくはgonzo)でログインし、「Tasks」→「Queued」→「Management」をクリックし、Handle vacation requestタスクを選択し、「Claim」をクリックします。
4. 自分が担当者になるので、「Inbox」内のHandle vacation requestタスクを選択し、ApproveもしくはRejectを設定して「Complete task」をクリックします。
以上でVacation requestプロセスの処理が完了です。完了したプロセスは管理画面の「Administration」→「Completed process instances」で確認することができます。
今回はActiviti Explorerの簡単な紹介をしてみましたが、是非実際に触ってActiviti BPM Platformを試してみてもらえればと思います。 次回はActiviti Modeler周りについて紹介できればと思います。
(2013/07/25追記) 「Activiti BPM Platformことはじめ3(Activiti Modelerの使い方)」を公開しました。
(2014/06/20追記) 「Activiti BPM Platformことはじめ4(レポートを追加してみよう)」を公開しました。
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