今回は、Alfrescoを特徴づける機能の1つであるルール機能について紹介したいと思います。
ルール機能って何?
ルール機能をざっくり一言で表すと、コンテンツの追加・更新・削除をトリガに処理を自動実行する、機能ということになります。例えば、コンテンツ追加時にメールを送信したり、オフィス文書が追加されたらPDF化したりすることが、簡単な設定のみで実現できます。
どういう設定ができるの?
では、実際にはどのような設定ができるのかを見てみましょう。
フォルダに対して設定する
ルールはフォルダに対して設定します。1つのフォルダに複数のルールを設定することも可能で、ル適用するルールの順序も指定できます。ルールが設定されているフォルダには一律のルールが適用されます。サブフォルダにもルールを適用するか否かは、設定するルールごとに設定可能です。
アクション実行の条件を指定可能
アクション実行の条件と、その条件評価のタイミングを指定することができます。タイミングはアイテム(コンテンツもしくはフォルダ)作成/受入時、アイテム更新時、アイテム削除/流出時から選択可能です(複数選択も可)。アクション実行条件は、当該アイテムについて以下のような条件を複数組み合わせることが可能です。- すべてのアイテム
- 作成日、変更日
- 作成者、変更者
- MIMEタイプ
- エンコーディング
- 名前
- タグ、カテゴリ
- コンテンツタイプ
- アスペクト
- プロパティ
実行するアクションを指定可能
実行するアクションを指定することができます。デフォルトでは以下のようなアクションが用意されており、簡単な設定だけで処理を追加することができます。複数のアクションを設定することもできます。- アイテムのコピー、移動
- コンテンツのチェックイン、チェックアウト
- カテゴリの付与
- アスペクトの追加、削除
- 簡易ワークフローの開始
- Eメールの送信
- コンテンツの別形式への変換
- メタデータ抽出
- ACP形式でのコンテンツインポート
- コンテンツタイプの変更
- スクリプトの実行
同期実行・非同期実行を選択可能
時間のかかる処理やリアルタイムで行う必要のない処理を非同期的に実行するよう設定することができます。どうやって設定するの?
では、実際の設定手順を見ていきましょう。
1. ルールを設定するフォルダのアクションメニューから「ルールの管理」をクリックする。
2. 1件目のルールの場合は「ルールの作成」、2件目以降は「新規のルール」をクリックする。
3. 名前、タイミング、条件、実行アクションを指定し、オプションを適宜指定する。
4. 「作成」をクリックする。
以上でルールの設定は完了です。複数のルールが設定されている場合はドラッグ&ドロップで順序を変更することができます。
設定が終わったら、実際に動作を確認してみましょう。上記スナップショットのように設定すると、Wordファイルがアップロードされた時のみPDFに変換して宛先のフォルダにコピーされるはずです。(PDF変換処理にはOpenOfficeもしくはLibreOfficeが利用されます。インストーラインストールの場合は自動的に連携設定が行われますが、手動インストールの場合は連携のための設定が必要になります)
前述のとおり他にもたくさんのアクションや条件設定ができるので、是非いろいろと試してみてください。なお、スクリプトの実行については次の機会に紹介する予定です。
(2013/01/30 追記) 「Alfresco4の使い方 - 応用編(1) - ルールでスクリプトを実行する」を公開しました。
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