Wednesday, July 9, 2014

Alfresco 5.0がリリースされたので早速インストールしてみた(Windows編) & 新機能の紹介を少々

こんにちは。大谷です。

今回は先日リリースされたAlfresco Community 5.0.aをWindowsにインストールする手順と、5.0.aの新機能について紹介したいと思います。インストールについてはデフォルトの簡易インストールで進めます。データベースとしてPostgreSQL、アプリケーションサーバとしてTomcatがインストールされます。


インストール手順


1. Alfrescoのダウンロードサイトからインストーラをダウンロードする。

2. インストーラを実行する。

3. インストーラの言語を指定する。



4. 次へをクリックし、インストールの種類を「簡易」に設定して次へをクリックする。


5. インストール先フォルダを指定して次へをクリックする。デフォルトではC:\Alfrescoにインストールされます。


6. 管理者パスワードを入力し、次へをクリックする。


7. 次へをクリックするとインストールが開始する。無事インストールされることを確認する。


以上でインストール完了です。alfrescoPostgreSQL、alfrescoTomcatの2サービスが追加されているはずです。これらのサービスを起動し、しばらくしてブラウザで http://localhost:8080/share にアクセスして以下のログイン画面が表示されて、管理者用のパスワードを入力してログインに成功したら準備完了です。




もしうまく動作しない場合は、 C:\Alfresco\tomcat\logs\alfrescotomcat-stderr.yyyy-mm-dd.log を確認してみてください。以下のようなログが出力されている可能性があります。

 2014/07/02 11:48:20 org.apache.catalina.core.StandardContext listenerStart
 致命的: クラス org.alfresco.web.app.ContextListener のアプリケーションリスナの設定中にエラーが発生しました
 java.lang.UnsupportedClassVersionError: org/alfresco/web/app/ContextListener : Unsupported major.minor version 51.0 (unable to load class org.alfresco.web.app.ContextListener)


この場合は、コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行します。

 c:\alfresco\tomcat\bin\tomcat7w //ES//alfrescoTomcat

以下のようにTomcatのサービス設定ダイアログが表示されるので、JavaタグのJava Virtual Machineのパスが C:\Alfresco\java\jre\bin\server\jvm.dll になっていることを確認し、異なる場合は修正してください。上記エラーが出ている場合は、既存のJavaインストール(しかも1.6以下)を指していることが多いです。



修正したらAlfrescoサービスを再起動し、ブラウザでアクセスしてログイン画面が表示されることを確認します。


Alfresco 5.0の新機能


続いて、Alfresco 5.0の新機能について見ていきましょう。大きく分けると検索機能の強化とプレビュー機能の強化が挙げられます。

検索機能の強化


Alfresco 5.0での一番大きな変更点が、検索機能の強化になります。主な機能強化は以下のとおりです。
  • ファセット検索と検索結果の絞り込み
  • 検索文字列を複数指定した場合の挙動がOR検索からAND検索に変更
  • 検索結果画面からのコンテンツアクション実行
  • インスタント検索(画面右上の検索ボックスでのリアルタイム検索結果表示)



ファセット検索はもちろん大きな機能強化なのですが、個人的にはAND検索とアクション実行が嬉しいところです。これまで要件としてよく出てきていた内容で、ありがちなカスタマイズ項目だったりしました。

プレビュー機能の強化


Alfresco 5.0ではプレビューの機能も大幅に強化されています。主な変更点は以下のとおりです。
  • プレビューがHTML5ベースとなり、Flashが不要になった
  • プレビューでの検索やPDF形式でのダウンロード
  • 動画の疑似ストリーミング(プログレッシブダウンロード)



Flashが不要になったことで、より多くのクライアントでプレビュー機能を利用できるようになりました。また、大容量の動画ファイルをダウンロードすることなく再生できるようになったため、このようなメディアファイルを管理する環境での使い勝手も大きく向上するものと思われます。

その他の新機能


  • リッチテキストエディタの改善
  • サイトマネージャ
これまでは各サイトを訪問してサイトの設定を変更する必要がありましたが、Alfresco 5.0では管理者向けにサイトの一覧と簡単な管理を行えるUIが追加されました。



その他にも細かいところで様々な改善がなされていたりしますが、主要な機能強化は以上になります。

(2014/12/01追記) その後5.0.bがリリースされてさらにいくつかのエンハンスメントがなされています。詳しくは「Alfresco 5.0.bの機能紹介」を参照してください。


本エントリは以上になりますが、いかがでしたでしょうか。まずはAlfresco 5.0をインストールし、簡単に触ってみて使用感を確認していただければと思います。

Tuesday, July 1, 2014

LiferayのDocuments and Mediaポートレットでウイルススキャンを行う

こんにちは。おおたにです。

先日、社員旅行で房総半島を訪れました。弊社の社員旅行は宿/夕食以外全て自由行動というゆるい感じなので、うちはマザー牧場や鴨川シーワールドを見て回りました。

マザー牧場のモルちゃん。ダッコできます。かわええええ!

さらに、今年の社員旅行は12歳未満お断りな宿に子連れで泊まれるという何ともありがたい企画でして(くわしくはこちら)、まあ子連れじゃ食べられないような料理をいただいたりしたわけです。ちなみに、料金は自分+同伴者1人+自分の子供分は全て会社が負担してくれるので、重ね重ねとてもありがたいです。

子連れではなかなか食べられないコース料理。美味しくいただきました。

もちろん子供向けにも本気料理が…。味見しましたが、とても美味しかった。

夜には蛍とウミホタルを見に行くツアーがあったので参加しましたが、臆病なうちの娘(3歳)はずっと号泣しておりました。まあ暗いので仕方ないですね…。

こんな感じで今年も社員旅行を楽しんだわけですが、聞くところによると来年は弊社10周年とのことで、もうひと頑張りしてくれるとのこと。今から楽しみで仕方ありません。海外期待しちゃっていいのかな…

さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回はLiferayのDocuments and Mediaポートレットでウイルススキャンを行う方法についてお話ししたいと思います。アップロードされたファイルのウイルスチェックというのはよく伺う要望なのですが、Liferayはその仕組みをデフォルトで備えています。具体的には、ウイルススキャンツールを別途導入し、そのツールとの連携設定を施すだけで実現できます。以下ではその設定手順を説明します。


まずはClam AntiVirusのインストールから


まず初めに、ウイルスチェックツールClam AntiVirusをインストールします。Clam AntiVirusであればLiferayがデフォルトで対応しており、簡単な設定だけで連携することができます。

インストール方法はOSによって異なるのですが、Windowsであればインストーラでインストールし、CentOSであればyumにRPMforgeリポジトリを追加してyum installで導入します。必要に応じて、clamscanコマンドをパス無しで実行できるようにパスを通してください。


Liferayでウイルススキャンの設定を行う


続いて、Liferay側でClam AntiVirusとの連携設定を行います。portal-ext.propertiesに以下の2行を追加します。

dl.store.antivirus.enabled=true
dl.store.antivirus.impl=com.liferay.portlet.documentlibrary.antivirus.ClamAntivirusScannerImpl

設定はこれだけ、とても簡単です。設定が終わったらLiferayを再起動します。


動作確認してみよう


設定が終わったら早速動作確認してみましょう。事前準備として、クライアントPCのリアルタイムスキャンを切っておくか、そのようなツールが入っていないPCをクライアントとして利用しましょう。クライアントPCにリアルタイムスキャンが設定されていると、テスト用のウイルスファイルが自動除去されてしまってテストができないからです。

テスト用のウイルスファイルをこちらからダウンロードし、このファイルをLiferayのDocuments and Mediaポートレットにアップロードします。正しく動作していると、以下の2点が確認できるはずです。
  • 画面に「Documents and Media is temporarily unavailable」と表示され、ファイルアップロードに失敗します。
  • ログファイル(catalina.out)に「com.liferay.portlet.documentlibrary.antivirus.AntivirusScannerException: Virus detected in...」と出力されます。ウイルスが検出されてExceptionが投げられていることが分かります。
もしファイルアップロードに成功してログに何も出力されない場合は、clamscanというコマンドを実行できるか否か、設定が正しく追記されているか等を確認してください。


いかがでしょうか。Liferayのウイルススキャン機能が比較的簡単に設定できることがお分かり頂けましたでしょうか。是非みなさまもお試しいただければと思います。